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第7回:最新の中判デジタルカメラ「645DF+」とV-Gripを使いこなす ---1

解説::湯浅立志/フォトグラファー http://homepage3.nifty.com/y2/
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前回のMamiya DM28 645DF+カメラキットの解説の続きとして、今回はデジタル部ではなくカメラ本体の話を書きたいと思います。

●645シリーズの最新カメラ「645DF+」

前回のMamiya DM28 645DF+カメラキットの解説の続きとして、今回はデジタル部ではなくカメラ本体の話を書きたいと思います。

Mamiya 645DF+はマミヤ645AFDをルーツとする最新の中判デジタルカメラです。

大元はマミヤ645AFDですが、その後、AFD-Ⅱ、AFD-Ⅲ、そして645DFとデジタルバックに特化したカメラとして進化をしてきました。645DFはそれまでの645AF系とは違い、フィルム使用する前提がなくなった初めてのカメラです。それにより、フィルム巻き上げのための駆動部がなくなり、耐久性が向上、さらにAFのスピードと精度も向上したモデルでした。

Mamiya 645DF+はそのDFをさらにブラッシュアップ。特にAF部分のスピードアップと精度の向上を図ったとされる、マイナーチェンジ版です。

以前の本連載でも触れましたが、アンコールワットに行った時、645DFをお借りして撮影しました。僕の持っているのはPhase One645AF(マミヤ645AFD-Ⅲと同等)なのですが、それとは比べようもないくらい、AF性能が上がっていました。それ以外でも使いやすく進化していて、もはや自分の645AFで撮影する気にもならなくなってしまうくらい、衝撃を受けました。

アンコールワットでは、おかげで子供の撮影などでも普通のデジタル一眼と同じようにシャッターを切っていくことができました。

日本に戻って、DFを返却して、再び自分のカメラでの撮影になったのですが、やはり一度、楽なカメラを触ってしまうと、もう古いカメラがイヤになってしまいます。悩んだ結果、今回のカメラセットを購入するという顛末になってしまったのです。

DF+はお借りしたDFよりもAF性能が向上ということで期待をしていました。AF性能は数字ではなかなか表せないので、感覚的な話になってしまいます。以下は個人的な印象としてお読みください。

●645DFとPhaseOne645AFを並べてみた

マミヤの645はAFD-Ⅲ、645DF、645DF+とデジタルバックを前提にした中判デジタルカメラとしてはすでに3世代目になっています。先に書いたように僕の持っているAFD-Ⅲから見ると645DF+は相当な進化です。ただ、645DFになった時の進化の幅が大きく、645DFとDF+の差がすごくあるというわけではありません。たとえるならAFD-Ⅲが1で最新の645DF+が10だとすると、DFは8か9程度。差はありますが、決定的な差とは言いにくいくらいです。

よく645DFをお使いのカメラマンに「買い換えた方が良いですか?」と聞かれますが、そこまでの差ではないと思います。

僕のように645AFD-Ⅲなら、買い換えをしても後悔はないはずです。ただ、645AFD-Ⅲが使えないと言うわけではなく、モデル撮影などでは厳しいけど、風景撮影なら、それで十分だと思いますし、僕も、風景を撮りにいく時には古い方の645AFD-Ⅲをあえて持っていくこともあります。

次にDF+の細部を見ていきましょう。

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Mamiya 645DF+&マルチバッテリーパックV-Grip Air GB401

左に新しい645DF+、右にPhase One645AF(マミヤ645AFD-Ⅲ)を並べて見ましょう。

Phase OneはマミヤからのOEMで自社ブランドを付けて販売しています。OEMといっても、マミヤはPhase One社の傘下ですから、同じ会社で販売するチャンネルが違うだけと思ってもいいでしょう。

AFの補助光の形状が変わったくらいで、ほとんど同じです。

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グリップ部分ですが、ゴムの質が変更になっています。

AFD-Ⅲは厚めのゴムを貼っていますが、DF+では少しスリムな形状になっています。

AFD-Ⅲのゴムは、長年使っているとはがれてきます。右はそのゴムを接着剤で補修しています。

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背面から。

ファインダーの形状が変わっています。

どちらも視度調整は付いているので、使用上の違いは感じません。

グリップの厚みが違うのが分かるでしょう。

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側面はほとんど同じです。

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DF+ではカスタムファンクションが増えてます。また、C1からC3まで3個のユーザー設定ができるようになりました。

カスタムファンクションでAF微調整ができるようになったのも特徴の1つです。ですが、僕の使っている範囲では、微調整の必要がないくらい、ほとんどのシーンでピントはバッチリです。

カスタムファンクションではDF+の残念なところが1つ。

僕はスタジオ使用が多いので、液晶のバックライトを常時オンの設定にしています。この設定がDF+ではなくなってしまいました。暗闇で液晶のライトスイッチを探すのは間違いもあり得るので、困った仕様変更です。

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