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「Capture One」スタートアップ講座

第2回:RAW現像の前に、写真のワークフローを考えるべし

RAWデータで撮った写真を現像するのに使うのが「RAW現像ソフト」というのが一般的な認識だけど、最近はちょっと考え方が変わってきている。RAW現像(および写真の補正)を行うだけではなくなってるのだ。

著者:荻窪圭
プロフィール
老舗のIT系ライター。専門はデジタルカメラやスマートフォン、そして猫写真で、Web媒体や雑誌などに多く執筆中。著書は「デジタル一眼レフカメラが上手くなる本」(共著・翔泳社)など多数。
http://ogikubokei.blogspot.jp/


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「Capture One Pro 7」39,900円

「Express バージョン」
パッケージ版9,870円/アップグレード版5,250円

対応OS:Windows Vista/7/8
Mac OS X 10.6.8〜10.8.2

日本総代理店:DNPフォトルシオ
http://www.fotolusio.jp/business/captureone/index.html
Phase One
http://www.phaseone.com/


○写真を扱うときのワークフローを考えるべし

昔ながらのRAW現像専用ソフト(たとえば各メーカーが提供する自社カメラ用RAW現像ソフトに多い)やRAW現像機能付きフォトレタッチソフトの場合、基本的には現像したいファイルを選んで開き、現像や画像処理を施し、出力したい形式で保存する、という作業が必要となる。

でももうちょっと広い目で見ると、必要な作業はそれだけではないのだ。順番にみていこう。



 

 

1)デジカメで撮影した写真をパソコンに吸い上げる

撮った写真の入っているフォルダごとパソコンのハードディスクにコピーするだけだから作業としては単純だが、たくさん写真を撮る人にはそう簡単な話ではない。そうして取り込んだフォルダをどう整理するか、まで考えねばならないからだ。

常にプロジェクト単位で仕事をしているのなら、そういうフォルダを作ってそこにすべて放り込むのが簡単だ。「20130503-××社×××撮影」というようにすればいい。

でもそうじゃない場合、たとえば大量に撮った写真があり、あとからリクエストに応じて必要な写真を探してこなければならないとき、趣味の写真と仕事の写真が混ざってるとき、自分で工夫してフォルダ管理をしなきゃいけない。



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▲2013年なら2013というフォルダを作りその中にイベント別に写真を整理して放り込むという一例。こんな感じに整理することが多い。(クリックで拡大)

2)写真を整理してセレクトする

撮った写真すべてを現像するにしてもそうじゃないにしても、写真のセレクトという作業からは逃れられない。MacならFinder、WindowsならExplorerを使って写真を選ぶ必要がある。ここを読んでいるような人は毎回大量に撮影するだろうから、そこから使うべきもの、ちゃんと現像すべきものをセレクトするのは大変だ。



 

3)RAW現像する

セレクトした写真を現像する。ここでやっとRAW現像ソフトの出番である。

現像したら出力する。1枚1枚現像してもいいし、スタジオのように環境が固定されている場所なら同じ現像パラメータで一気に現像しちゃうというのも手。



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▲メインの作業はRAW現像から仕上げ(クリックで拡大)

4)納品する

納品といってもいろいろで、仕事だったらプリントだったり指定された形式のファイルだったりするし、個人の趣味だったらWebへの公開やプリントやフォトブックの作成になるだろう、と。

写真を撮影してから出力するまでの一番単純なワークフローがこんな感じで、実際には2)と3)を何度も繰り返したりするだろうけど、けっこう大変なのが1)と2)なのだ。

プロジェクト単位で完結すればともかく、あとから「どこどこの写真が欲しい」とか「いつごろどこでとったあれが欲しい」となると、探さなきゃいけない。フォルダ単位で管理してると、このあたりだなとあたりをつけたら行ったり来たりしながら探さなきゃいけない。

パソコン上でのファイル管理に慣れている人ならいいが、そうじゃないと上手に整理するのはなかなか大変である。

そこで重要なのが、1)〜4)をいかにスムーズに行うかだ。Capture Oneはそれを解決してくれる。

写真の読み込み・管理・セレクトからRAW現像、出力までをそれ1本で行ってくれる。特に写真のセレクトと現像をシームレスに行ったり来たりできるのがいい。
全体を粗くピックアップして、ざっくり現像して、そこで調整しながら本当に使う写真をセレクトしながら追い込んでいくという作業が快適なのである。

1枚だけ撮影して、それをじっくり現像して完成させて終わり、なら話は簡単だけど、実際には大量に撮った写真から慎重にセレクトしてそれぞれを仕上げていくのが普通である限り、ここは大事なポイントなのだ。

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