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PCJのライティング講座では、実際の仕事の現場から、さまざまな事例を紹介していく。
今回は白熱球のテストレポートを紹介する。


No.08


白熱球で商品撮影は可能か!?
その2:白熱球による物撮り




写真・文:奥富信吾
1959 年生まれ。主に広告、出版、Web サイトなどの商品撮影に携わる。企業と消費者、出版社と読者をつなぐ仲介者と位置づけ、浸透力のあるビジュアルコミュニケーションを目指す。
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使用カメラ:ニコン D2X
ストロボ:フォトナ
パソコン:Mac Pro
ソフト:Photoshop CS3






●撮影の準備とセット

前回に引き続き「演色性」についてのリポートを続けます。今回は演色性の低い(良くない)40Wの白熱球を使って、腕時計とジュエリーを撮影をしてみました。

白熱球にはクリアタイプ(乳白色ではなく透明ガラス)を使用した。時計の撮影のライティングは左右にディフューザーを垂らし、左側2灯、右側2灯、計4灯を使用。背景の赤い光は40Wの白熱球に赤いゼラチンフィルターを使用したもの。

また、ジュエリーのライティングは天トレ、読書用リフレクター(写真参照)に40Wのクリアライト1灯を取り付け、手前は白レフを使用した。

カメラ側の色温度は両方の撮影ともに5000°に設定。ISO100、RAWモードで撮影を行った。




▲読書用ライト(クリックで拡大)


▲アイランプ用リフレクター(クリックで拡大)


●今回の作例

今回の作例の結果は以下のとおりとなった。



▲写真1:腕時計の完成写真(クリックで拡大)


▲写真2:ホワイトバランスをとる前の写真(クリックで拡大)




▲写真3:ジュエリー完成写真(クリックで拡大)


▲写真4:ホワイトバランスをとる前の写真(クリックで拡大)

●結果について

白熱球による撮影結果は、コントラストもあり発色性も納得のいくものでした。ストロボやタングステンに比べ演色性が低いものの(前回のカラーチャートを参照)デジタル処理ができるので問題はないと考えます。

白熱球はライトそのもののサイズが小さいので細かなライティングができ、また乳白色、クリアタイプがあるので、さまざまな可能性がみえてきました。

ちなみにスローシャッターになるため、人物撮影は基本的に不向きです。


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