・カメラマンにとっての3D CG基礎知識

・スチルカメラマンにとってのムービー撮影を考える

・プロカメラマンのための撮影データ管理術

・3ds Maxを用いた新時代写真術

・Capture One 徹底使いこなし術

・PCJライティング講座





PCJのライティング講座では、実際の仕事の現場から、さまざまな事例を紹介していく。
今回は白熱球のテストレポートを紹介する。


No.07


白熱球で商品撮影は可能か!?
その1:白熱球と演色性




写真・文:奥富信吾
1959 年生まれ。主に広告、出版、Web サイトなどの商品撮影に携わる。企業と消費者、出版社と読者をつなぐ仲介者と位置づけ、浸透力のあるビジュアルコミュニケーションを目指す。
→メール

使用カメラ:ニコン D2X
ストロボ:フォトナ
パソコン:Mac Pro
ソフト:Photoshop CS3






●白熱球はライティングに使えるか?

今回は、白熱球の演色性をテストリポートします。デジタルカメラによる撮影において、白熱球を用いた商品写真は可能であるかを2回にわたってお伝えします。

1回目は、白熱球でカラーチャートをテスト撮影してみました。次回は白熱球を使って実際に商品撮影を行っていきます。



▲写真1:基準となるカラーチャート(クリックで拡大)


▲写真2:演色性の低い(良くない)「40wの白熱球」で撮影したカラーチャート。カメラ側の色温度を5000°に設定。ASA100、シャッタースピード1/2秒、f5.6、RAWモードで撮影(クリックで拡大)



▲写真3:写真2をPhotoshopでホワイトバランス調整したもの(クリックで拡大)

●テスト結果

カラーチャートの撮影結果から、以下のような判断を行いました。

(1)色のバランスはずれているが、Photoshopなどで修正可能な範囲。

(2)実際の商品撮影においてもカラーチャートを入れて撮影しておく。

(3)スローシャッターになるので人物撮影には向かない。

(4)白熱球は電気屋さんで手に入り、しかも安価。

いかがでしょうか? 以上の結果を踏まえ、次回は白熱球を使って商品撮影をしたいと思います。

●演色性について

物体(被写体)の色には、2通りの見え方があります。1つは被写体そのものが発光して見える場合、2つ目は光の反射によって見える場合です。後者は当たる光の成分によって見え方が変化するので、同じ被写体でも光の成分(スペクトル)の変化によって物の色が違って見えることになります。それを演色性と呼びます。

演色性は、昼の12時くらいの太陽光と比較をして、差が少なければ「良い」「高い」と評価し、差が大きければ「良くない」、「低い」と表現します。

演色性は色温度、演色指数で評価されます。色温度は絶対温度で測定され黒体の温度に対応する色なので「冷たい」「暖かい」の感じ方ですが、演色指数は、光源の違いよる色の見え方を8種類の色で評価するもので、あくまでも相対的となります。


↑Page Top

| ご利用について | 広告掲載のご案内 | プライバシーについて | 会社概要 | お問い合わせ |
Copyright (c)2010 colors ltd. All rights reserved