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第11回:中判デジタルで夜景撮影 ---1

解説::湯浅立志/フォトグラファー http://homepage3.nifty.com/y2/
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今回は中判デジタルカメラによる、都会の夜景の撮影を解説する。皆さんも中判デジタルならではの解像感の極めて高い、美しい夜景撮影に挑戦してみてください。

日が短くなった冬の日、撮影に行っても、あっと言う間に日が沈んでしまう今日この頃ですが、それならば、夜景を撮るのにも向いているのがこの季節です。クリスマスをはじめ、街のイルミネーションは毎年趣向を凝らしています。

僕は東京在住なので、この時期、雪景色が撮れる人をうらやましく思うことがあります。クルマで4、5時間くらい掛けないと、東京人には雪景色が撮れないからです。でも、東京人に有利な被写体があります。それは夜景です。

今回は、中判デジタルならではの夜景撮影について解説していきましょう。

●夜景撮影のための機材の準備

まずは準備から。

カメラですが、今回はマミヤ645DF+を使いました。これが夜景撮影に向いているのは、レリーズの取り付けやすさと、ミラーアップのしやすさです。

夜景は長時間シャッターを切らなければならないので、どうしてもレリーズが必要になります。写真のように昔ながらにシャッターボタンにレリーズ用のネジが切ってあるのは、風景写真家にはうれしい仕様です。最近ではニコンDfがレリーズを使えることで話題になりましたが、長時間シャッターには気分的にはこれでしょう。

それと、ミラーアップもこのメインスイッチの切り替えだけなのも風景写真家に向いていると言えます。

 

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デジタルバックにはPhase One P45+を使いました。

僕が使っているメインのカメラと言うこともありますが、中判デジタルでは、ほとんどの機種で、実は長時間露光ができないのです。Phase One社のスペックを見ていただければ分かりますが、ほとんどの機種で、最長の露光時間は1分です。

このP45+は最長露光時間が60分と、圧倒的な露光が可能です。これ以外の機種で長時間露光に対応しているのは、もっとも新しいIQ260だけです。


 

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カメラの他にも重要な準備があります。

夜景撮影では当然、周りは暗い場所での撮影になります。懐中電灯を持っていくのは当たり前としても、カメラを三脚に設置するときに、簡単に取り付けられた方がよいでしょう。

僕が使っているのはアルカスイス規格のL型プレートです。雲台は専用になりますが、カメラの取り外しは楽で簡単になります。

クィックプレートは一部のメーカーではコルクやゴムを張ったものもありますが、ちゃんと作られた精度の高いものなら、金属だけのプレートの方が良いでしょう。カメラとプレートの間に、余計な変形するようなゴムなどがあると、それがブレの原因となります。



 

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僕が持っている自由雲台です。

アウトドアでの撮影は好みもあるでしょうが、自由雲台が便利です。左からスリック、カーク、ジッツォですが、今はカークの自由雲台を使っています。

Angkor Watに持っていったのは左のスリックのものですが、中判デジタルには無理です。よほど気をつけて撮らないとぶれます。右のジッツォはしっかりしていますが、重すぎます。歩いての移動では軽く、それでいてしっかりとしている雲台を選びましょう.

 

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三脚は右の製品を使っています。

ジッツオのカーボン製4段のタイプです。軽くて小型なのですが、4段なので、身長175センチの僕でもかがまずに使える高さになります。


 

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