第一線で活躍するプロクリエイターたちが胸に秘めた、それぞれの想いを訊く!
Chapter 01
クリエイターの皆様にそれぞれの5ヶ条を語っていただく前に、まず2014年におけるクリエイターの現状を俯瞰してみよう。
以下はWannabe.jp創刊前に日本のクリエイターにアンケート調査を行った結果を元にまとめている。回答数99人とサンプルとしては多くはないので、この結果によって日本のクリエイターの状況全体を語ることはできないが、1つの目安としてご一読いただきたい。
この結果は、弊社が作成した年鑑ガイドブック「ジャパン・クリエイターズ2014」の登録クリエイターリストがイラストレーター、デザイナーベースのものなので、必然的な結果となっている。以下のアンケート結果もイラストレーター、デザイナーを念頭にお読みいただきたい。
今回、アンケートに回答いただいたクリエイターの半数が東京を拠点にしている。東京圏、大阪圏が多いが、地方で活躍されているクリエイターも多い。
30代がピークで50代以降減少していく。若いうちに稼いで去っていくのか、経営側に回るか、職種替えをするのか。いずれにしてもクリエイティブな表現は、常に若い世代に求められているのかもしれない。
約1/4は女性クリエイター。このアンケート結果は実態より女性が少ない結果になっているようだが、どうだろう?
クリエイター歴は2年目の人から48年目のベテランまで、万遍なく分布している。年齢に比例して、40代くらいまでがピークのようだ。
フリーランスの方が、幅広い表現活動を自由に行えるため、クリエイターは圧倒的にフリーランスが多い。一方、クライアント側からはその時々のプロジェクトに適切なクリエイターを選べるため、フリーランスを希望する場合が多いだろう。
ちなみに会社員を経てフリーランスになった人が圧倒的に多いが、会社員時代は3年から最長22年勤務後にフリーになった人もいる。会社員時代の平均は9.8年となっている。会社に10年ほど勤めて、30歳を超えたあたりでフリーになるパターンが王道のようだ。逆に言えば10年間の会社勤めによって、自分の作品の自信や人脈が形成されるのかもしれない。
ボリュームゾーンは400万円~500万円台。これは一般のサラリーマンとそれほど変わらないかもしれない。ちなみに今回のアンケート結果からは、年収と年齢は相関関係がなかった。サンプル数が少ないので、断定はできないが、クリエイティブの世界はやはり実力勝負といえるのかもしれない。
クリエイティブ作業にはやはりMacが適しているようで、圧勝。イラストレーター、グラフィックデザイナーにとって欠かせない道具となっている。Windows系はコミック作家、CG、映像系に強い。
ほぼすべてのクリエイターのPCにはPhotoshop、Illustratorがインストールされている。グラフィックの基本ソフトともいえる。その他のソフトは、DTPにはInDesign、WebデザインにはDreamweaverと、ジャンルごとに細分化されている。3D系は3dsMaxなどが用いられている。
(2014年11月10日更新)