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このコラムでは、毎回1人のイラストレーター、絵師の皆様に旬の作品を見せていただき、その作品作りのきっかけ、コンセプト、世界観、制作テクニックなどを語っていただきます。リレーコラムですので、掲載クリエイターには次の方にバトンを渡していただきます。

Illustrator FILE 05:松尾モノ

「二人展に展示する作品」

松尾モノ:1989年生まれ、埼玉県在住。Negicco×Shiggy Jr.のイベントTシャツのイラストを手がける。
http://2style.jp/gm0327/

●イラストの完成図と使用ツール

4月3日から始まる二人展で展示する作品の1つです。

10作ほどの連作になる予定の2枚目になります。ちょっと不思議な感じ、女の子をたくさん描きたいと言うことだけ決めて描きました。かわいい女の子たちが重なり合って眠っています。

・使用ツール  
鉛筆、赤鉛筆、キャンバスボード、アクリル絵の具、Photoshop

●ラフスケッチと制作手順

下描きは鉛筆と赤鉛筆で構図などをだいたい決め(上、中)、5色で仕上げていく(下)

基本的にラフスケッチは描きません。頭の中でポイントだけ決めたら描き始めます。最近下描きを描くことは覚えました。

キャンバスボードに下描きは鉛筆と赤鉛筆で構図などをだいたい決め、ジェッソで下地を作っていきます。絵の具の発色を良くするにはやはりある程度下地を作る必要があると思います。

私はとにかくこの段階が大好きで、何度も塗ってしまいます。色を付け始めてもまた白く塗り重ねることもあるので、いつまでたっても前に進みません。

なので今回のように締め切りなどがあると本当に助かります。絵の具を乾かすことも考えてそろそろ白塗りはやめねばならん…と踏ん切りがつくので。

今回の展示作品は8色程度の色でまとめようと決めていて、この絵にはその内の5色使っています。

色を制限したのはシンプルな画面にしたかったからです。塗りは面倒くさがらないと言うことと絵の具をケチらなければきれいな画面がゲットできると思います。

線はまだまだ練習が必要です。どうにも集中力がなくて中々細くてきれいな線は描けません。

色の置き方はなるべく同じ色がなるべく隣にならないように、程度の決め方しかしません。どこか1色決まれば後はバランスを見て当てはめるだけです。

いつもはもっと1枚の画面に色を付けまくるので色の置き方に勝手に混乱するのですが、今回は色を指定しているのでずいぶん楽でした。

最後にネット上にあげるためにPhotoshopでのっぺりさせました。デジタルで描けばバケツで一発で色塗り終わるのに…と描いている内は思いますが、完成すると愛着わきやすいので絵の具もまた良しと思います。

実際の絵は展示で見てもらえたら幸いです。

次回は西村ツチカさんの予定です。

(2015年3月24日更新)

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