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Portfolio NOW!

このコラムでは、毎回1人のイラストレーターに旬のイラストを見せていただき、その作品作りのきっかけ、コンセプト、世界観、制作テクニックなどを語っていただきます。リレーコラムですので、掲載クリエイターには次の方にバトンを渡していただきます。

 

Illustrator FILE 96

和多田一美

京都生まれ。イラストレーター。レイデザイン研究所卒業後、イラストスタジオを経てフリーに。パステルで、ふわふわあたたか、ちょっと不思議な世界を描いています。広告、出版など、幅広くイラストを手掛けています。
https://www.watawata.jp
グッズ
https://suzuri.jp/watawatan

 


●オリジナルのニューイヤーカードのイラスト

オリジナル作品では、架空のちょっと不思議なキャラクターたちの世界を描いております。卯年のニューイヤーカードということで、どこかの工場で、お菓子のような、おもちのような、人形のような、うさぎの何かを作ってるという設定にしました。


完成イラスト。(クリックで拡大)


・使用した画材
クレセントボード、パステル(ゴンドラ、ホルベイン、レンブラントなど)、パステル鉛筆、色鉛筆、綿棒など。

・ラフスケッチを描く

コピー用紙などにラフスケッチを描きます。普段から描きとめているアイデアスケッチを見たり、ぼんやり妄想したりしながら、生まれてくるものをふくらませていきます。今回は、最近たまたま流れてきたどこかの国の工場のライン作業の動画を、飽きずにずっと見てしまい、それがふと浮かんで、自分風のライン作業を描いてみました。

ぼんやり妄想したりしながらアイデアをラフに起こしていく。(クリックで拡大)

・色付け
ボードにトレースして、パステルを粉状にしたものをのばして全体をうすく色付けます(最初はティッシュやスポンジなどを使います)。一度に厚く塗り込まず、薄塗りを重ねていきます。


まず、地に薄塗りを重ねていく。(クリックで拡大)

フィキサチフ(定着スプレー)で薄く定着させ、色を重ねていきます。キャラクターをだんだん浮かび上がらせていくようなイメージです。大きい面は指を使ってぼかします。結構こすってしまうので、紙はボロボロになりにくいものを選んでいます。


キャラクターを浮かび上がらせるイメージで着色。(クリックで拡大)

色が濁らないように注意しながらさらに濃くしていきます。細かいところは色鉛筆や綿棒を使ってます。


細かいところは綿棒なども使って。(クリックで拡大)


・仕上げ

全体を見て調整して、仕上げに電動消しゴムで白い点々(光のつぶのイメージ)などを入れます。絵が輝いていくようで、この時がとても楽しいです。これで原画は完成です。


完成イラスト。仕上げは電動消しゴムで。(クリックで拡大)

あとはデザイナーさんにお渡ししてデザインしていただき、印刷やさんにデータ入稿してもらいます。


完成したニューイヤーカード。Design by Office[ti:]。(クリックで拡大)



次回はまえだふみこさんの予定です。
(2022年10月12日更新)

 

 

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