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Portfolio NOW!

このコラムでは、毎回1人のイラストレーターに旬のイラストを見せていただき、その作品作りのきっかけ、コンセプト、世界観、制作テクニックなどを語っていただきます。リレーコラムですので、掲載クリエイターには次の方にバトンを渡していただきます。

 

Illustrator FILE 90

松浦由美子

神戸生まれ。東京都在住。武蔵野美術大学映像学科卒業後、映像制作会社に勤務。幼児向け、子供向け番組のアニメーション、コンテンツ制作に携わったのち、フリーに。粘土を使った立体イラストの制作を開始。雑誌、絵本、広告などで活動中。仕事は家族や子供向けが多いが、分野や媒体によって作風をいくつか使い分け制作。見た人が、少しでもウキウキしたり楽しくなるような作品づくりを心がけている。
https://matsunoma5.jimdofree.com/

 

●オリジナル作品、愛猫文次郎の制作

今回はオリジナルの作品の制作過程になります。我家の愛猫の文次郎を作らせていただきました。ふと気がつくといつもジッと見つめられている、目力のある猫です。


完成した文次郎。(クリックで拡大)

・使用画材
石粉粘土(パジコのプルミエ)、アクリル絵具(リキテックスのガッシュタイプ)、バルサ板(ウクレレのネック部分)、フラワー用ワイヤー(ウクレレの弦)、主な素材は石粉粘土ですが、小物などには木や布など、異素材を使うことも多いです。

・ラフを描く
仕事の際の過程も同じように、はじめに鉛筆のラフにPCで色付けしたものをクライアントに送りチェックしてもらいます。修正があれば再ラフを描き、OKがでたら制作に入ります。撮影は仕事の場合は、プロのカメラマンにお願いすることがほとんどです。


我家の飼い猫、文次郎をモデルにラフを描く。(クリックで拡大)

ラフでは文次郎にウクレレを持たせてみた。(クリックで拡大)

・ラフに合わせて芯を作る
我家の飼い猫、文次郎をモデルにラフを描く。ラフに合わせて、スタイロフォームと針金で、芯を作ります。


ラフに合わせて、スタイロフォームと針金で、芯を作ります。次に下の写真のように石粉粘土でパーツごとに肉付けしていく。(クリックで拡大)

・肉付けしていく
石粉粘土でパーツごとに肉付けしていく。紙ヤスリでヤスリがけして、肉付けしてを繰り返して形を整えていく。服を着せる場合はボディに手足も付けてから、薄く伸ばした粘土で服を着せ付けていく。最後は目の細かい紙ヤスリで仕上げのヤスリがけ。


乾燥させてから紙ヤスリでヤスリがけして、肉付けしてを繰り返し大まかな形を作っていく。(クリックで拡大)

服を着せる場合は手足を接着してから、薄く伸ばした粘土で服を着せ付けていく。最後は目の細かい紙ヤスリで仕上げのヤスリがけ。色塗り作業の前に、目や毛の模様、服の柄などを鉛筆(硬めの2HやHなど)で薄く下描きしておく。(クリックで拡大)

・色塗りと仕上げ
色塗り作業の前に、目や毛の模様、服の柄などを鉛筆(2HやHなど硬めの)で薄く下描きしておく。今回は猫の柔らかい感じも出したかったので、絵の具を水で多めに溶いて、ムラ感を出しながら塗り重ねていく。毛の模様の境目などは少しぼかし気味に。


完成したイラスト。細かい模様や毛の部分は細めの面相筆で仕上げる。(クリックで拡大)




次回は藤井アキヒトさんの予定です。
(2022年4月8日更新)

 

 

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