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Portfolio NOW!

このコラムでは、毎回1人のデザイナーに旬のデザインを見せていただき、その作品作りのきっかけ、コンセプト、世界観、制作テクニックなどを語っていただきます。リレーコラムですので、掲載クリエイターには次の方にバトンを渡していただきます。

 

Illustrator FILE 32

おぐらきょうこ

フリーランス・イラストレーター。線画の人物画をメインに、雑誌、書籍、広告、地方自治体/企業広報誌、ディスプレイなどのお仕事をいただいています。
https://ok-illustration.jimdo.com/

●ケーキとドリンクのイラスト

・Instagram用のオリジナルイラストの制作

仕事とオリジナル作品を公開しているメインのサイトとは別に、主にオリジナル作品を公開しているInstagram用に制作したイラストについて紹介します。

Instagramでは日記のように最近のできごとなどを描いたイラストもアップしていますが、今回は閉店した都内の老舗洋菓子店のケーキと、併設の喫茶スペースにあったドリンクバーのイメージイラストを描いてみました。


完成イラスト。(クリックで拡大)
 

・ラフ制作

A4コピー用紙などに大まかなラフを描き構成を考え、次に完成イラストの土台となる線画を、こちらも大まかにパーツ分けして作成していきます。

アナログな手法ですが、手描きのノイズ感および線に勢いとシャープさが出るように曲線定規なども使用しています。いくつかパーツを描いてグレースケールでスキャンし、線の流れやフォルムが良さそうなパーツを選びながら仕上げを進めていきます(図版1)。


画像1:パーツをえんぴつで描く。(クリックで拡大)

・Photoshopで着彩と配置

スキャンした線画をPhotoshopで彩色していきます。色調補正→トーンカーブで濃度を上げたのち、カラーに変換し、任意の色を選び、ペンツール(スクリーンモード)で線画をなぞり、さらに色調補正の色相・彩度などで色を調整した後いちごの線画の中などを塗っていきます。
次に、作成したパーツ(レイヤー)をケーキやドリンクに組み立てていきます(図版2、3)。


画像2:ケーキのスポンジ部分。

画像3:ケーキのいちご部分。(クリックで拡大)

ドリンクの氷などパーツが重なる部分は透明感が表現できるようレイヤーを乗算にしますが、すべて透けるとドリンクボトルの色と重なった部分の面積が大きく、濁った感じが気になるため、氷のまとまりの形にマスクを作り途中にレイヤーとして挟んで、一部透けないようにしています。その後、雰囲気を見ながらマスクの一部を消しゴムツール(刷毛ブラシなど)でぼかすように消し、全体として透明感が表現できるように調整していきます(図版4、5)。


画像4:ドリンクの氷レイヤーを乗算にした状態。(クリックで拡大)

画像5:重なった色の濁りが気になるため、ドリンクの氷レイヤーの下にマスクを挟み上下を消しゴムツールで調整した状態。(クリックで拡大)

ケーキはスポンジ部分にブラシツール(刷毛ブラシなど)を使い少し質感を足しています。またケーキの下に敷かれているホイルは実際には不透明ですが、ケーキ全体が見えるようにあえて線画のみにしています(図版6)。ケーキとドリンクをInstagram用の正方形のスペースに配置し、サインを入れて完成です。


画像6:クリームとケーキの下に敷くホイルを加えて完成したケーキ。(クリックで拡大)


・イラストのポイント

見ていると実際にケーキを食べたくなるような仕上がりを心がけて描きます。

・使用ツール


Photoshop、えんぴつ(芯ホルダーB4)、コピー用紙、スキャナ、PC(Windows)。


次回は苗村さとみさんの予定です。
(2017年6月5日更新)

 

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