●チョコレートのパッケージのイラストとデザイン
・バレンタイン・チョコのテーマを考える
株式会社モロゾフより発売されているバレンタイン・チョコレートのシリーズ「HEARTY」のパッケージのイラストとデザインを担当しました。ADはモロゾフの山下真理子さんです。
画像1:完成したパッケージ(クリックで拡大) |
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今回はデザインを担当させていただいて4回目でした。こちらは毎年メッセージや色、モチーフのテーマを分けて展開されているシリーズで、今年は全9点。先方で箱の形態やテーマとなる色などが決まったら、わたしの方で全体的になんとなくつながるようなテーマを考えます(大体、スケッチブックを持って喫茶店へ出掛けます)。
物語のある絵、のイメージが求められているので、どこかの誰かの暮らしや旅がテーマになることが多いです。
ラフのラフは汚くてなにやらよく分かりませんが、あらゆるシチュエーションを考えます(画像1)。ここでは「どこかの娘の普通の暮らし」を採用しました。ピンクのシリーズのテーマは薔薇なので窓の外に覗かせて(画像2)。
画像1:最初はいろいろなシチュエーションを検討する。(クリックで拡大) |
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画像2:普通の娘の暮らしが見えてきた。(クリックで拡大) |
・ラフ制作
確認用のラフは、実際に形になったものを会社内でみなさんに確認していただくため、色も着けてデザインに落とし込んだものを送ります。線画をスキャンしたものにPhotoshopで色を着け、Illustratorで配置します(画像3)。
画像3:PhotoshopとIllustratorでラフを作る(クリックで拡大) |
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・仕上げ
OKが出たら、絵の具で仕上げます。絵の具はアクリルガッシュを使用しています。ラフをライティングテーブルにあてて色を乗せていく感じなので、ほぼラフの通りですが、手描きの質感や勢いのようなものを大事にしたいので、ただの「塗り絵」にならないように心がけています(画像4)。
原画をスキャンして、背景のムラや色味などをPhotoshopで調整、Illustratorのフォーマットに当て込み、納品。印刷屋さんへの色の指定やロゴの細かい位置などはデザイナーさんが調整してくださいます。
その後、仕上がりを2度ほど確認させていただき、完成。普段はイラストだけの平面の仕事が多いので、立体的な箱としての仕上がりを見るのはとても新鮮で楽しいです。
画像4:仕上がったイラスト。(クリックで拡大) |
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次回は山元かえさんの予定です。
(2017年2月10日更新)
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