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Portfolio NOW!

このコラムでは、毎回1人のイラストレーターに旬のイラストを見せていただき、その作品作りのきっかけ、コンセプト、世界観、制作テクニックなどを語っていただきます。リレーコラムですので、掲載クリエイターには次の方にバトンを渡していただきます。

 

Illustrator FILE 116

堀としかず

天愛媛県出身。大阪市在住。2012年京都嵯峨美術大学短期大学イラストレーション領域卒業。主に墨、和紙などの日本画の画材を用いて様々なイラストと絵画作品を描く。イベントや個展などしながらイラストレーターとしても活動している。
http://horitoshikazu.jimdofree.com/
X( Twitter):@tosikazuhori
Instagram:@horitoshikazu


 

●展覧会(2 人展)DM 作品を描く

「桃幻郷」という展示タイトルでご一緒する作家さんと打ち合わせをして、幻獣をモチーフに制作することになりました。いろいろと調べていって、物語もあるヤマタノオロチを描くことにしました。


完成作品。(クリックで拡大)

●使用ツール
和紙、墨、顔彩、水干絵具、アクリル絵具、岩絵具。

●絵のポイント
物語の要素を散りばめつつも、あまり説明しない一枚絵として見応えある作品を意識しながら、遊び心も忘れずに表現しています。また、本の表紙っぽさを感じてもらえればと思います。

●使用したテクニック
筆で描く線の強弱を活かして細かく描き込みながら、墨の濃淡を使い分けることで作品に深みを与えています。描き込むところと余白などを使い分けて複雑ながらも、バランスのとれた作品を意識しています。

●ラフスケッチ
ヤマタノオロチ伝説の要素をさりげなく取り入れつつ、ヤマタノオロチの特徴である8つの頭と8つの尾をどう構成するかに苦戦しながらイメージを固めていきました。下絵はモチーフをある程度しっかり描き込みますが、細い線画の部分は墨入れの時に考えながら描くのでほとんど描きません。

だいたいイメージが固まった時のラフ。(クリックで拡大)

●トレース&墨入れ
ラフができたらさらに描き込んで、和紙を水張りしたパネルにトレースし墨で線を描いていきます。


トレースした下絵を基に墨で描いていきます。(クリックで拡大)

下絵を基に描きながら、細かい描き込みのところも全体のバランスを考えながら描いていき、薄墨などで深みも描き密度を上げます。。(クリックで拡大)

●墨入れ&着彩
描き込みがほぼほぼ進んだら、少しずつ顔彩や水干絵具で着彩もしていきながら、気になる所があるとまた墨で描き込んでいく流れで、墨入れと着彩の両方を行いながら進めていきます。


着彩しやすいものから進めがちです。(クリックで拡大)

ヤマタノオロチの鱗を着彩している時に密度を上げたくなって、細かい線を増やしました。(クリックで拡大)

●着彩
ほとんど墨入れができたら本格的に顔彩や水干絵具、アクリル絵具を使って着彩をしていきます。顔彩などで薄く塗っていきます。アクリル絵具と顔彩、水干絵具を混ぜたりして 濃くしていく感じでどんどん着彩していきます。


顔彩などで薄く塗っていきます。(クリックで拡大)

アクリル絵具と顔彩、水干絵具を混ぜたりして 濃くしていく感じでどんどん着彩していきます。(クリックで拡大)

●完成
最後に岩絵具を色の濃くなる部分に塗っていき完成です。


完成作品。(クリックで拡大)




次回はこにしななめさんの予定です。


(2024年6月7日更新)

 

 

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