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Portfolio NOW!

このコラムでは、毎回1人のイラストレーターに旬のイラストを見せていただき、その作品作りのきっかけ、コンセプト、世界観、制作テクニックなどを語っていただきます。リレーコラムですので、掲載クリエイターには次の方にバトンを渡していただきます。

 

Illustrator FILE 111

加納萌子

加納萌子(かのうもえこ):富山県出身。主に少女を描いています。油絵具、アクリル絵の具、色鉛筆などをよく使います。静かな世界が好きです。

 

●少女を描く


完成イラスト。(クリックで拡大)

●使用ツール

キャンバス(P0号)、ミューグラウンド、油絵具、鉛筆、筆、紙やすり、ibisPaint。

●アイデア、描くきっかけ

少女の絵を描いてほしいというオーダーを受けて制作しました。玄関に飾ると伺ったので、お家の方やお客さんを迎えるということを意識しつつ、何か良いことを引き込むような、お守りのようなイメージで描きました。

●ワークフロー


(1)エスキース制作
紙に鉛筆でラフスケッチを描き、ibisPaintで配色を決めます。

▲ラフスケッチ。(クリックで拡大)

▲配色を決める。(クリックで拡大)

(2)下地作り
木枠にキャンバス(生キャンバスまたは地塗りをしてある場合は裏面を使う)を張り、ミューグラウンドを塗ります。一度に厚塗りせずに、数回に分けて塗り重ねます。サンドペーパーで表面を滑らかにしながら、キャンバス目が出なくなるまで塗り重ねます。

(3)下塗り・下描き
バーミリオンをテレピンで溶いて全体に塗り、乾いたらエスキースを見ながら鉛筆で下描きをします。


▲下塗りをして下描きをした状態。(クリックで拡大)

(4)描画
まず、人物の肌の部分をモノトーンで明暗と立体感を意識しながら描きます。


▲肌をモノトーンで描く。(クリックで拡大)

絵の具が乾いたら、モノトーンで描いた部分にバーミリオンやバイオレットなどの透明色を薄く乗せます。そしてそれを部分的に残しながら不透明色のホワイト、ジョーンブリヤン、イエローなどを混ぜた色で肌全体を描きます。

部分的にバーミリオンなどの透明色を薄く乗せる→不透明色で肌に馴染ませる、を繰り返し、肌の内側からぼんわりと血色感が出る様子を目指します。


色をのせて描き進める。(クリックで拡大)


背景は筆で塗った後に指で撫でて表面を滑らかにしています。洋服は地塗りの色を柔らかく見せて仕上げました。花は終盤まで地塗りの色を残していましたが、かわいいのでその色を採用することにしました。細部の描き込みをして、全体を整えて完成です。


▲完成イラスト。(クリックで拡大)


●絵のポイント

いつも人物を描くときは、描き進めるにつれて表情がだんだん変化していきますが、今回穏やかでやわらかな顔にいき着いたと思います。優しく静かにそこに佇む姿を見ていただきたいです。



次回はヒライノブマサさんの予定です。


(2024年1月11日更新)

 

 

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