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Portfolio NOW!

このコラムでは、毎回1人のイラストレーターに旬のイラストを見せていただき、その作品作りのきっかけ、コンセプト、世界観、制作テクニックなどを語っていただきます。リレーコラムですので、掲載クリエイターには次の方にバトンを渡していただきます。

 

Illustrator FILE 101

HITOMI SETO

京都府出身、大阪市在住。イラストレーター。Masa Mode Academy of Art 研究科卒業。2018年から活動スタート。主にクレパスでシロクマを描いています。
Instagram:@hitomi.laihu

 


●イベント出展用のシロクマのイラスト制作

ゆるーいイラストを描きたく、浮いているのか泳いでいるのか分からないクマを描いてみました。


完成した作品。(クリックで拡大)

●使用ツール

画用紙、サクラクレパス(しろ、レモンいろ、きいろ、みずいろ、くろ)。



●ワークフロー

・モチーフ探し:貯めている写真からイメージに合うものを選定

・ラフスケッチ:モチーフをアレンジした試し描き、そこからレイアウトを考えたラフスケッチを描く。


▲最初のラフスケッチ。(クリックで拡大)

▲レイアウトを意識してラフを仕上げる。(クリックで拡大)

・トレース:鉛筆で薄く写し、上からクレパスでシロクマの輪郭を描く。

▲シロクマの輪郭を描いていく。(クリックで拡大)


・着色:シロクマを塗る。レモン色と黄色を塗り、その上から白色を重ね指で馴染ませる。

▲レモンと黄色で着色し、白を重ねる。(クリックで拡大)

▲指で馴染ませる。(クリックで拡大)

・背景を塗る

▲背景を塗っていく。(クリックで拡大)


●絵のポイント

気持ちのよい線を描くように心がけています。着色については、背景は隙間を埋めるように手で馴染ませ、クレパスの発色の良さが際立つようにします。

シロクマは色を重ねることで油絵のようなイメージにしています。画材の特性上、完全には乾ききらず、色が交ざったり、汚れたりすることがあるので、汚くならないように気を付けています。今回の作品はこの後、蜜蝋ラップ(エコラップ)のプリントに採用していただきました。


▲浮遊感あるイラストが完成。(クリックで拡大)


●画材選びについて

アウトサイダーアートに影響を受けたことがきっかけで、身近で誰でも使える、子供の頃に一度は手にしたクレパスを使うようになりました。人生で初めて絵を見て泣きそうになったのが、クレパスで描かれたシロクマだったからです。

クレパスは使ってみると色数が少なく、ペンや筆のように繊細な線が描けないことが逆に面白いと思っています。オリジナリティを出す1つとして、画材選びも大事な要素と考えています。いろいろなものを試して、自分に合うものを見つけてもらいたいです。


▲著者は「サクラクレパス」を使用。(クリックで拡大)




次回は高橋佳織さんの予定です。


(2023年3月13日更新)

 

 

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