すべてCanon 5D Mark2、1/125、ISO400、F8。スタジオ撮影(クリックで拡大)
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●セルフィー、Selfie、自撮り
ローマからフィレンツェへ…。
普通列車Regionaleでトスカーナを横断する
この旅のしばらくの間、
窓からのその光は明るく、平和であり私の心は自然のなかにありました。
ある瞬間、その絵画のような視界は消えました。
トンネルの暗闇の中で、自分の想像力と魂は私に贈りました…。
窓に反射した自画像
この瞬間に生まれたセルフィー。
美しさの断片は、瞬間ごとに書き換えられる記憶の連なり。
「セルフィー」
そんな言葉が、”おはよう”かのように飛び交う昨今。
可愛いいこと(私は私であること)、の自己確認。
「フィルター」
お金のかからない整形。
自己のイメージをデザインする手段。
スマートフォンで”意識”している的(したい)を確実に射止めることが可能なのだとしたら、
もしかすると、一眼レフはもっと動物的で
”意識”しない、ときに滑稽な姿までも写しだす機械なのかもしれない。
自己を意識しなかった瞬間に宿る、美しさ。
そこに、私はセルフィーを感じる。
わたしたち人間には、目にできない記憶を
もしかするとカメラは捉えたのかもしれない。
私(撮影者)、被写体の自意識を遥かに超えて。
いくらでも、虚像を作り出せるこの時代。
美しさって、何なんだ。
人が生きていること。
パーソナリティ
自らを愛している証
人が生きてきた長い歴史
そんな素朴な好奇心。
人類愛とでも、言ってしまおう。
それが、私にとってのセルフィーである。
次回はYUKO CHIBAさんです。
(2020年4月10日更新)
●連載「女子フォトグラファーの眼差し」のバックナンバー
第33回~
第1回~第32回
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