Company file

Company file


旧サイト(更新終了)






お問い合わせメール

 

INDEX  イラスト>  写真>  デザイン>  テキスト


リレーコラム
女子フォトグラファーの眼差し

本ページは、女性フォトグラファーの皆様によるリレーフォトコラムです。カジュアルなプライベートスナップから作品まで、仕事とも一味違う、リラックスしたパーソナルショットを拝見できればと思います。カメラはiPhoneなどスマホもOKです!

 

第77

福尾美雪

1981年 北海道生まれ。武蔵野美術大学在学中に一眼レフを父から譲り受け、写真に興味を持ち始める。都内のスタジオに勤務後、湯浅 哲夫氏に師事。何かを創る人、そしてその人が創った何かを撮りたいと漠然と考えていたことが、もともと食いしん坊なこともあって料理写真と一致する。その後木村 拓氏に師事し、2013年に独立。現在は雑誌、書籍などで料理写真を中心に活動中。

 


撮影機材:CONTAX T3。以下同じ。(クリックで拡大)

 
 


(クリックで拡大)

 

●蟹が好きだ。

特に毛蟹には目がない。

正月に帰省したときに、母がどうしても連れて行きたい魚屋があると、毎日その話題をふってきた。
「なんていうお店?」と聞いても
「分からない、お父さんがやってるお店」としか答えが返ってこない。

正月明けの卸売市場は十日からで、しばらくは魚の種類も揃わないそうでお店に電話をしてもつながらないし、と諦めていた。

東京へ戻る最後の日、祖母のお見舞いに行く途中に魚屋を通りかかった。目立った看板もないので分かりにくいが、どうやら店を開けているようだ。

お世辞にも綺麗なお店とは言えないのだが、中に入ると見るからに美味しそうな魚介類が並んでいて、その中でも毛蟹はたいそう立派だ。聞くと冷凍する前のものだという。冷凍前の毛蟹は道産子であってもなかなかお目にかかれない。
しかもお値段は1杯3,500円! 気持ちが高まる。

さっそく、祖母と一緒に食べる用と東京に持ち帰る用とで2杯いただく。目の前にスルメイカほどの大きなヤリイカが飛び込んできたので、それもすかさず購入。

すると店のお父さんが「おまけだよ!」と特大のカレイも一緒にくれた。
シャイなお父さんは、写真を撮りたいとお願いするとカレイで顔を隠してしまったが、とてもキュートに照れ笑う顔が印象的だった。

東京へ帰ってきてからこの写真を2Lにプリントし、しばらく自宅の作業場のモニター横に置いておいた。見るたび良い気持ちになる。良いなぁ。自分で言うんだから世話がない。

カニが好きだからか、T3の風合いが好きだからか、はたまたこのお父さんとのお店でのやりとりが心地よかったからなのか……どれでも良い。究極私が良ければそれが良い。

写真は独りよがりで良いというところも大好きだ。



次回は金田なお子フィオルッチさんです。
(2020年3月9日更新)


●連載「女子フォトグラファーの眼差し」のバックナンバー
第33回~
第1回~第32回

 

[ご利用について] [プライバシーについて] [会社概要] [お問い合わせ]
Copyright (c)2015 colors ltd. All rights reserved