成功ショット。1回で撮れることはまずない(写真はすべてCanon 5DMark IIIかMark IV)。(クリックで拡大) |
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ふにゃふにゃだったり。(クリックで拡大)
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お怒りだったり。(クリックで拡大)
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興奮しすぎだったり。(クリックで拡大)
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●マンスリーフォトの舞台裏
我が子の顔写真を生まれてから毎月撮り続けている。
上の子は7歳1ヶ月なので、もう86枚になる。
ルールは、白を背景に左方向の窓からの自然光で上半身裸、正面真顔で撮ること。
仕事用のちゃんとしたカメラで撮ること。
その月齢の間であれば月の何日に撮っても良しとすること。
少し前から近況エピソードも添えてインスタグラムにもアップしているのだけれど、これがなかなか評判がよく、「真似したい」「撮り方を教えてほしい」と言われることもしばしば(ちなみに私自身の顔写真は写真学生だった25歳からかれこれ10年以上ほぼ毎日撮っているけれども、こちらの需要はさっぱり見込めそうにない)。
そんな訳で「映えるインスタの鉄則、統一感!」を守り通すために、そしてファンを裏切るわけにもいかないという使命感も手伝い、撮影やセレクトはかなりシビアに行なってきた。
しかし、実のところ、
大量の没カットが、なかなか愛おしいのである!
だってだって、想像してみてほしい。
自分の名前も分かっているのか分からない乳飲み子だった時も、ハーネスを付けないと車に轢かれてしまいそうなぐらい制御不能だった2歳の時も、口を開けばお尻! だのうんこ! だの言ってゲラゲラ笑っていた5歳の時も、毎月白バック正面目線ありで撮っていたのである。
成功写真に至るまでにはさまざまな駆け引きや交渉、攻防があり、なだめ、すかし、おだて、叱り、どうにかこうにか定形に整える過程には悲喜こもごものドラマが繰り広げられていたのだ。そっちの方が面白いのは当然なのだ。
そう考えると、いったい何歳まで撮らせてくれるのか、という問題も、「撮らせてくれない過程が残っていればいいかな」と、おおらかに構えていようと思える。
と言いつつ、本音としては成人まで、できれば頻度を落としてでも中年ぐらいまで、しっかりしつこく撮り続けてパラパラ漫画風スライドを作るという野望があるのだけれど。
次回は榊 水麗さんです。
(2020年1月14日更新)
●連載「女子フォトグラファーの眼差し」のバックナンバー
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