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リレーコラム
女子フォトグラファーの眼差し

本ページは、女性フォトグラファーの皆様によるリレーフォトコラムです。カジュアルなプライベートスナップから作品まで、仕事とも一味違う、リラックスしたパーソナルショットを拝見できればと思います。カメラはiPhoneなどスマホもOKです!

 

第67

齋藤 茜

1984年東京都生まれ。2017年『扉は外へつながっている』で三木淳賞を受賞。
https://www.saitoakane.com/



 


ワンワンを追いかけて走り回る。機材:Nikon F100。(クリックで拡大)
 
 

写真を見て”ハナ”と指を差していた。(クリックで拡大)

●ワンワン、ハナ、庭

子どもの覚えたての言葉といえば、パパママ、ワンワンニャーニャー、ブーブーあたりが定番だろうけど、中でもワンワンの威力は強い。前世で犬と何かあったのかと思うほど、散歩中の犬を片っ端から見つけだしては、ワンワン! ワンワン! と指差し、連呼する。

娘を公園に連れて行くと、犬を追いかけひたすら走り回る。一人歩きを始めた時も、歩くのがそんなに楽しいかと驚くほど、大はしゃぎしていた。自分の幼少期を振り返っても、旅行で山に行く度に、もう歩きたくないとうんざりした記憶ばかりが蘇るが、もっと小さい頃は、こんな風に歩くのが楽しかったのだろうか。

ワンワンの他、娘が最近連呼するワードに、ハナ(花)がある。こちらも、道端の花という花を見つけ出しては、ハナ、ハナ指差すので、春になって娘と歩くと、こんなに咲いてたっけ? と驚くほど、街中の花の多さに気づかされる。

そうして花のことを考えると、私の小さい頃の将来の夢が、花屋さんだったことを思い出した。小学生になり、何を育てても涸れてしまうので、植物を育てなくなってしまったが、最近猛烈に、庭がほしい。ハーブ研究家のベニシア・スタンリー・スミスさんの本に触発され、庭、庭と連呼している。本には、庭で育てた野花やハーブで飾られた美しいケーキが載っていて、見ているだけでうっとりと幸せになる。

ベニシアさんの本に、「内なる庭」と題された素敵な話が載っていて、超大雑把に要約してしまうと、庭を造ることで人間の心も育つという話なのだが、それを夫に話すと「心の中で庭を育てよう」と返事が返ってきた。そんなわけで、ここ1ヶ月ほど、我が家の合言葉は「心の中の庭」だけど、そろそろ心の外にも庭がほしい。  


次回は井上美千子さんです。
(2019年5月15日更新)



●連載「女子フォトグラファーの眼差し」のバックナンバー
第33回~
第1回~第32回

 

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