▲すべてNikon D3100で撮影。(クリックで拡大) |
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●かえる場所
時々、どうにもならない閉塞感に苛まれる。
ここではない何処かへ行きたいのに、何処にも行けない。
前にも進めない。後にも戻れない。
苛立つ。
無力感に襲われる。
もどかしさに捕らわれる。
どんどん深刻になっていって抜け出せない。
そんな時は、指が動くままにシャッターを切る。
いつもとは正反対の、何を見ているのか、何も見ていないのか、わからないままの乱暴で無気力な行為。
冷めたその行為は、自分の意思とは無関係に、次第に熱を帯びてくる。
いつしか目の前の景色に集中していて、気付くとさっきまで感じていた閉塞感から解放されている。
「単純だな」
そう呆れる声が頭の中で響く。
そのくらいでいいと思う。
自分の中のまんなかにあるものを見失わなければ、どんなに迷っても、間違っても、帰ってこられる。
私にとって、それが写真。
次回は齊藤茜さんです。
(2019年4月15日更新)
●連載「女子フォトグラファーの眼差し」のバックナンバー
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第1回~第32回
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