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リレーコラム
女子フォトグラファーの眼差し

本ページは、女性フォトグラファーの皆様によるリレーフォトコラムです。カジュアルなプライベートスナップから作品まで、仕事とも一味違う、リラックスしたパーソナルショットを拝見できればと思います。カメラはiPhoneなどスマホもOKです!

 

第60回

川鍋祥子

かわなべ さちこ:長野県出身。2000年より作品制作を始める。2014年の"Review Santa Fe Photographer100”に選出され、海外レビューを機に海外での作品発表を開始する。海外にてグループ展、Webマガジン、写真誌(RAW VIEW Magazine/Finland)などで作品を発表。「Critical Mass 2015」Finalist、「Athens Photo Festival 2016」Shortlist、2015年 写真集「そのにて」(Omoplata/スーパーラボ)刊行。国内での個展に、2015年「そのにて」Books and Modern (赤坂)、2011年「空に」Up Field Gallery (水道橋) 、2010年「針箱」Up Field Gallery (水道橋)。現在、拠点を東京から長野に移し作品制作を続ける。情報誌にてカメラマン兼編集者。地元で活躍する人のインタビューページなどを担当。
http://www.sachikofoto.com/

 


▲2018年9月の終わり、雨。東京へ。カメラはすべてCANON 5D使用。(クリックで拡大)
 
 

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▲京橋。(クリックで拡大)
 


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●帰る場所

娘と2人で、よく短い旅をする。

東京で観たい写真展のハシゴに付き合ってもらうこともあるし、娘のお気に入りの竹下通りで虹色の綿あめに並んだり、海水浴には小田急線でコトコト江ノ島に行く。そうして深夜、膝の上で寝息を立てる娘と新宿から高速バスで長野に帰る。

4年前から、30年以上暮らしていた東京を離れ故郷の長野で暮らしている。故郷と言っても住んでいたのは父の転勤で東京に引っ越した11歳までで、実際は東京の生活の方が圧倒的に長い。中学、高校も東京で過ごした。

東京にいた頃、年に数回帰省する実家周辺を撮影して作品を作っていた。今思うと「故郷」だと思っていた景色は、心の中の「故郷の幻想」だったのかもしれない。移り住んで4年、「故郷の幻想」は、みるみるうちに抜き差しならない「たどたどしい現実」に変わっていった。道端の花は、近所の◯◯さんの家の庭の花で、子供の頃通っていた懐かしい小学校は娘の通う学校になり、通りすがりに会釈する人は、やっと顔を覚えた町内の◯◯さんになった。そして、それらにカメラを向ける理由を説明しないといけなくなった。

早朝、娘と東京に向かう。出発して3時間、バスの窓から飛び込んでくる首都高の景色が懐かしく、きゅうっと胸が締め付けられる。自分が今帰って来たのか、ここへ出掛けて来ているのか、一瞬分からなくなる。私の「心の故郷」は「生まれた場所」なのか「長い時間を過ごした東京」なのか。こっちに来て4年、そんなことを考えながら月に1、2度、こうしてバスに揺られる。

10年後、私たちは、いや、彼女と私はそれぞれどこへ帰るのだろう。
娘は10歳。そろそろバスの座席の私の膝には収まらなくなってきた。




※撮影機材:Canon 5D(初代)+35㎜。作品用のカメラをフィルムからデジタルになかなか変えられずにいたところ、当時一番フィルムに近い写りのデジタルカメラはこれだと教えてもらい中古を探して購入。それ以来どこに行くにもこのセットを持ち歩く。画質の問題で感度を400より上げられないけれど、そこもフィルムカメラっぽくて気に入っている。
 


次回はキムアルムさんです。
(2018年10月24日更新)



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