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リレーコラム
女子フォトグラファーの眼差し

本ページは、女性フォトグラファーの皆様によるリレーフォトコラムです。カジュアルなプライベートスナップから作品まで、仕事とも一味違う、リラックスしたパーソナルショットを拝見できればと思います。カメラはiPhoneなどスマホもOKです!

 

第41回

鈴木麻弓

1977年、宮城県女川町生まれ。日本大学芸術学部写真学科で写真を学び、渡部さとる氏に従事。卒業後フリーランスとして、ポートレートを中心に活動。2011年東日本大震災にて、故郷である女川町の7割が壊滅、両親が行方不明となる。以降、故郷へ足しげく通い、人間の尊厳をテーマに、地域の人々の前に進む姿を記録し続けている。2016年 IBASHO Gallery Competition ショートリスト(アントワープ、ベルギー)受賞。2016年 HARIBAN AWARD 審査員賞(京都、日本)受賞。アルジャジーラ 「AJ+」、NHK Eテレ「グランジュテ」など出演。
http://www.mayumisuzuki.jp/


 


▲Fishing boat
 


▲House
 


▲Stone beach
 


▲Light of Hope
 

●待ち続ける人の心

私は宮城県女川町の出身で、両親は小さな写真館を営んでいました。

惜しくも2人とも津波で命を落としましたが、同級生たちが町の再生に尽力していることに励まされ、私も故郷のために何かできないかと足繁く帰郷するようになりました。初めは復活していく町を記録していくことで、そして次第に同級生の家族を撮影したり、母と同世代の女性たちにメイクして記念撮影をしました。写真を通して町の人たちと交流し、喜んでもらえることはカメラマン冥利に尽きます。だけどそれは写真家としての芸術表現には至っていませんでした。

2015年の秋、私は写真館の跡地で拾った父のレンズで撮影してみようと試みました。シャッターが壊れ、レンズの内部に砂が入ったままでしたが、4×5カメラに取り付け、なんとか撮影できました。あの世を思わせるような、ピントのぼやけたザラついた写真ができあがりました。


▲父のレンズを付けた4×5
 

「両親の魂が帰ってきたら……」そんな想像が膨らみ、津波から5年が過ぎた町を、そして浜辺を撮り始めました。三陸の冬の肌を刺すような海風は、津波のあったあの日を思い起こさせ、ようやく私の内面を見つめる時間を与えてくれました。

待ち続ける人の心。この作品を通して私が見る人にシェアしたいことの1つです。震災でなくても、家族を失ったり、その人に一度でいいから会いたいという気持ちは、誰にでも共通する想いなのではないかと思います。
2016年の3月11日は自宅跡地付近で、両親の仲の良かった友人と伯父に集まってもらいました。日没を待ち、キャンドルを灯す。そしてコーヒーを献杯すると、かつて人の集っていた写真館が再現されたような気持ちになりました。この撮影をすることで、待つ人の心が私ひとりのものから、他者と共有されたものへと変わっていきました。


震災から6年が過ぎ、7年目を迎える今年、ようやく自分のプロジェクトがまとまり、手製本の刊行記念として個展を開催することになりました。ぜひ多くの方にお越しいただけたらと思います。

●鈴木麻弓写真展 「THE RESTORATION WILL」
日時:2017年3月4日(土)~2017年3月26日 (日)(※13:00~19:00、会期中無休、入場無料 )
◎◎オープニングレセプション、およびアーティストトーク:2017年3月11日(土)午後6時から
開催場所:Reminders Photography Stronghold Gallery
住所:東京都墨田区東向島2-38-5(東武スカイツリーライン曳舟駅より徒歩6分・京成曳舟駅より徒歩5分)
http://reminders-project.org/rps/therestorationwilljp/



次回は叶野千晶さんです。
(2017年3月8日更新)


●連載「女子フォトグラファーの眼差し」のバックナンバー

 

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