
▲友達と海へ行った日に見た空とかわいい雲。その日は風が強くてはしゃぎながら海辺を散歩した。写真はすべてiPhone14。(クリックで拡大) |
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▲友達が運転する横で窓の外を見ると綺麗な空が広がっていた。運転している友達がその空を見られないだろうと思い写真を撮った。(クリックで拡大) |
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▲飛行機雲を見かけるたびに得した気持ちになる。入院していたおばあちゃんに会いに行った。いろいろ考えていた日。(クリックで拡大) |
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▲綺麗な夕暮れの空。この後会った友人もこの夕暮れを撮っていて嬉しくなった。(クリックで拡大) |
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●空を撮る時
よく行く銭湯にはサウナが併設されていて、露天ブースには寝そべる椅子がある。
サウナに入り、水風呂を経て、ふらふらになりながら椅子に身を預け、空を見上げる。
心臓がバクバクと脈を打ち、呼吸をするたびに全身に血が巡るのを感じる。次第に、足元から身体全体がじんわりと温かくなっていくのが分かる。寝転びながら空を見つめていると、ふと昔のことを思い出す。
まだ小学校にも上がっていなかった頃、よくおじいちゃんと一緒にお風呂に入っていた。髪も身体も洗い、湯船に浸かりながら一緒に数を数えた。
数を数えながら、湯船の横の窓から暮れていく空を見ていた。
湯船から上がった後、おじいちゃんは桶に水を汲んで、足にかけていた。
「湯船に入った後に水をかけると、足がぽかぽかするんだよ」と言われ、半信半疑で、えいっとかけてみた。
もちろん冷たい。冷たいけれど、なんだかぽかぽかしてきた。
冷たいと暖かいはまったく違うものなのに、どうしてこうなるんだろうと、しばらくその不思議さを感じながら続けていた。
今日もサウナに入り、水風呂を経て、暮れていく空を見上げながら、その記憶を思い出していた。
空を撮る時、いくつもの思い出がふと顔を出す。
次回は小林真梨子さんです。
(2025年3月12日更新)
●連載「女子フォトグラファーの眼差し」のバックナンバー
第33回~
第1回~第32回
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