▲1月27日、OLYMPUS PEN FT(クリックで拡大) |
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▲2月1日、OLYMPUS PEN FT(クリックで拡大) |
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▲2月4日、OLYMPUS PEN FT(クリックで拡大) |
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●日記
1月27日(金)
とあるヨーロッパの国の遊園地に行った。ここは大きなドーム状の建物の中に本物の動物がたくさんいて、低い柵の隙間を見て回れるのだ。割と獰猛な動物もいるのに、柵がずいぶんと低いなと思っていたら、ピューマが軽々と柵を越えて逃げ出し、ドームの中は大騒ぎになった。私は遊園地を抜け出して、北の方へ行ったあたり、「哲学」という地名の場所にある絵画館に向かう。絵画館の近くにも屋外に子ども用の遊園地があって、小さなティーカップや宇宙船の形をしてぐるぐる回る乗り物などが賑やかに並んでいた。一緒に旅をしている友人がポケットからフサフサしたコインのようなものを取り出して、係員のおじさんに見せて中に入ってしまう。そのコインは埼玉県民なら誰もが持っている「ケンミン」というものらしい。私はケンミンを持っていないので、外から友人が乗り物に乗るのを見ていることしかできなかった。
2月1日(水)
レストランの朝食で、前に座っている中年女性と高齢女性が同じメニューを頼んでいた。バケツくらい大きな容れ物に、オレンジジュースのような液体、イチゴやバナナなどのフルーツ、小さいメロンがまるごとひとつ、メロンパンなどが入っていて、それを思い切りかき混ぜて食べるというもの。朝からあの量はお腹を壊しそうなのでやめておいた。今日は蛇の長さを測らなければいけないため、開けた森の中、ずっと下を向いて蛇を探す。草むらの中に青いカメムシが4匹いたので見惚れていると、4匹それぞれが自分の羽の一部を取って地面に並べ、1匹の新しい(ニセモノの)カメムシを作った。ニセモノのカメムシは羽が揃うと元気に動き出して、カメムシは全部で5匹になった。
2月4日(土)
母と2人で祖母の家のお風呂に入った。「一緒に入るなんて久しぶりだね」などと話していたが、母の様子が変なので「酔ってるの?」と聞くと、家に帰りたくないからずっとドトールで作業(何の作業だろう)していたと言う。夜明け頃、2人で外に出かけると不思議な人間たちを2人見た。1人は頭と腕がとても細長く、髪の毛が薄くて足首くらいまである人。もう1人は膝の高さくらいしかない、四角い椅子のような形をした人。夜中よりも早朝の方が不思議なことがある、と話す。ふと母に顔を近づけてみると、見たこともない人の顔をしている。化粧が濃くて頬が丸く、つやつやとした肌。薄明かりの中で、木々の向こうに川のような水辺が見えた。
次回は111回のトミモとあきなさんからのリレーで波多野祐貴さんです。
(2023年2月16日更新)
●連載「女子フォトグラファーの眼差し」のバックナンバー
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第1回~第32回
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