Company file

Company file


旧サイト(更新終了)






お問い合わせメール

 

 
INDEX  イラスト>  写真>  デザイン>  テキスト


リレーコラム
女子フォトグラファーの眼差し

本ページは、女性フォトグラファーの皆様によるリレーフォトコラムです。カジュアルなプライベートスナップから作品まで、仕事とも一味違う、リラックスしたパーソナルショットを拝見できればと思います。カメラはiPhoneなどスマホもOKです!

 

第110

森本眞生

東京都生まれ。瀬戸正人氏主宰 夜の写真学校33期生。主な展示に「わたしの森」(エプサイトギャラリー丸の内/2022年)、「2019年度ヤングポートフォリオ展」(清里フォトアートミュージアム/山梨/2020年)、「弯曲的直视—中日摄影交流展」(中国摄影家协会宁波艺术中心/中国/2021年)ほか。
https://morimotomaki.com
Instagram


●DAWN BLUE

もうかなり昔のことになってしまったが、
20歳くらいの頃、留学してロサンゼルスの学校に通っていた。

やりたいこともこれと言って決まっていなかったが、毎日好きな服が着たいという、
今思うとおばかっぽい理由でファッションを専攻し、
夜な夜な寝ずに課題の服を縫ったりしていた。
そしてそのまま朝方のまだ暗いうちに車でビーチまで出かけて行って、
あたりを見渡せるお気に入りのスポットから、
少しずつ朝になっていくさまを体感するのにはまっていた。

真っ暗から空がだんだん青くなって周りがぜーんぶ青くなって、
少しずつピンクになってオレンジになって、そしてしっかり朝になる。
あまりに綺麗なその光景を見るその場所にはいつも誰もいなくて、
よそ者の自分だけが一番美しい時間を独り占めしているような
変な気持ちになったものだった。

写真を撮りだしたのは30歳くらいからで、その頃はカメラも持っていなかったが、
真っ青に染まった世界を、当時使っていたおもちゃみたいに小さな携帯電話のカメラで撮った。
画素数はきっとめちゃくちゃ低かったと思うが、青い世界はそのまま青く画面に映った。

もうだいぶ昔のことのような気もするし、つい昨日のことのようにも感じる。
何も変わっていない気もするし、何もかも変わってしまったような気もするが、
相変わらずの夜型で、相変わらず色が好きだ。

2022年は久しぶりに湘南のビーチで、まだ暗いうちにどんなものかと出かけてみた。
なんとなく予想していた通り一面の青い世界にはならなかったが(緯度とかそういうのが関係あるんだろうか)、
犬の散歩や釣りをする人など、昼や夕方とは違った世界を楽しんでいる人たちがいた。

今年はそろそろ久しぶりに西海岸にも遊びに行って、
あの青い世界が変わらずあそこにまだあるか、確かめてみたいと思っている。


▲奇跡的に見つけることができたその頃撮った朝の海(おもちゃのような携帯で撮影)。(クリックで拡大)
 
 

▲これらの写真はもう使っていないhotmailの送信済みフォルダの添付ファイルを片っ端から開いて発掘された(おもちゃのような携帯で撮影)。(クリックで拡大)
 

▲海2022(Contax T2)。(クリックで拡大)


▲釣り人2022(Contax T2)。(クリックで拡大)




次回はトミモとあきなさんです。
(2023年1月10日更新)



●連載「女子フォトグラファーの眼差し」のバックナンバー
第33回~
第1回~第32回

 

[ご利用について] [プライバシーについて] [会社概要] [お問い合わせ]
Copyright (c)2015 colors ltd. All rights reserved