Company file

Company file


旧サイト(更新終了)






お問い合わせメール

 

 
INDEX  イラスト>  写真>  デザイン>  テキスト


リレーコラム
女子フォトグラファーの眼差し

本ページは、女性フォトグラファーの皆様によるリレーフォトコラムです。カジュアルなプライベートスナップから作品まで、仕事とも一味違う、リラックスしたパーソナルショットを拝見できればと思います。カメラはiPhoneなどスマホもOKです!

 

第105

清水朝子

東京都出身。日本大学芸術学部写真学科卒業、元マガジンハウス勤務。2006年キヤノン写真新世紀優秀賞受賞。個展「空にむかって 地へ向けて」(ライカGINZASIX)、「Finding a Pearly Light」(森岡書店・東京)、新作「『診療所』を撮る」をはじめ、仏、ベルギーなど国内外で出展する。
http://shimizuasako.com

拝啓

ご無沙汰しております。いかがお過ごしでしょうか。

私事で恐縮ですが、2021年7月、住み慣れた東京を出ました。先が見えない状況に、足元を見直したのです。見知らぬ土地とのご縁は、たまたま訪れた西湘の有名パン屋さん。いいところだなと移住先の視野に入れ、ひっそりと新しい生活が始まりました。

あれから1年になります。黒やグレーの服装、色のない生活を好んだ私に小さな変化が起きました。殺風景な部屋や服に、ピンクや黄色の差し色を取り入れるようになったのです。近所の海鮮売り場は、水族館と思うほどの充実ぶり(当然元気はないですが)。光の美しさに歓喜した海景も今や、「美味しい食材があそこで泳いでいる…」と思うのだから、ゲンキンなものです。

「花も海も人のためにあるわけではないよなぁ」。鳥の眼差しで眺める景色やマクロレンズで覗く花々の世界が、そんな当たり前を私に気づかせてくれます。夏の疲れが出る頃ですので、貴方様もなにとぞご自愛くださいませ。


追記
写真を送ります。


▲風になれる、西湘のお気に入りの場所です。使用機材はSONYαRⅲとSONY FE 85mm F1.4 GM。いわゆる「ポートレートレンズ」ですが、私はスナップにも好んで使います。被写体との間に距離が出るため、自分の存在感が消えるようなニュアンスが好みです。。(クリックで拡大)
 
 

▲コロナ禍で撮り始めた花の接写作品シリーズ「せれんの庭」から1枚。SONYαRⅲにLeicaのオールドレンズ、SUMMILUX=R f1.4 50mmで。花は人のために咲いているわけではありませんが、合理的必然性のみで形作られる美しい世界に息を飲みます。「せれん」はセレンデイピティ(Serendipity)なる言葉からインスピレージョンを得ました。”偶然をきっかけに予想外のものを見つけ、価値を見出すこと、そこに幸福を感じ取ること”だそう。「せれん」という架空の人物を想定し、その庭に咲く花ということで名付けたタイトルです。(クリックで拡大)
 

▲「この桜は君たちのもの」。撮りながら心で思わず呟きました。中学校の校庭、青春を謳歌する彼らを桜が包み込んでいます。機材はSONYαRⅲにSONY FE 85mm F1.4 GM。優しい風合いの単レンズです。(クリックで拡大)
 



次回は石川綾子さんです。
(2022年8月16日更新)



●連載「女子フォトグラファーの眼差し」のバックナンバー
第33回~
第1回~第32回

 

[ご利用について] [プライバシーについて] [会社概要] [お問い合わせ]
Copyright (c)2015 colors ltd. All rights reserved