▲羽田空港。天井高い空間に高揚感がいつも昇っていく。
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▲上野。絵画展が好きです。見た後の写真は絵画に影響されてる、と思う。Konica HEXAR RF/Kodak T-MAX100。(クリックで拡大) |
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▲池袋。レオスカラックス監督の「アネット」舞台挨拶に行きました。猿の人形だらけ部屋の1カットにハッとした。のちに監督が「猿が好き」と話していてなんだか嬉しくなりました。Konica HEXAR RF/Kodak PORTRA160。(クリックで拡大) |
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▲池袋。桜を撮ったけど左下に少ししか写ってなくて笑った。Konica HEXAR RF/Kodak PORTRA160。(クリックで拡大) |
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●分身
未だに忘れられなくて、憧れている写真がある。高校の写真部での初めての撮影会、どこかの海だった。勝手に構築しなおしてしまっている美しい思い出の風景が脳内にある(いま行くとすっごくありふれた関西の海だろう)。
Yちゃんが撮った、前屈みで何か拾おうとしている麦わら帽子の少女がポツンといる、すごく引きの砂浜の写真。先生が絶賛していて、私は同じ場所に行ったのにどうしてこんなの撮れるんだと強く驚いた。
時が経ち、自分なりに分かったことがある。写真には写す人の毎日の積み重ねの何かが写るんだろうなということだ。
Yちゃんは「ゴッドファーザー」が好きで(「愛のテーマ」をよく鼻歌で歌ってたな)、彼女が見てきた映画の風景、詩情的な感覚がポンと自然に写ったんだろう。
分身が移って写ると思う。そうだとしたら毎日の少しのことでも見逃せなくて気が抜けなくて、時々思い切りヘトヘトになります。
しかし、とても面白く、興味深く、奥行き深いのが私にとっての写真です。
次回は川村恵理さんです。
(2022年5月13日更新)
●連載「女子フォトグラファーの眼差し」のバックナンバー
第33回~
第1回~第32回
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