・PhaseOne シュナイダー全レンズレビュー
●今気になる最新ツール
・第14回 DxO ViewPoint
・第13回 SIGMA DP1Merrill + DP2Merrill
・第12回 SONY Cyber-shot DSC-RX100
・第11回 Fuji Film X-Pro1
・第10回 Schneider PC-TS Macro-SYMMAR 90mm f4.5 HM For Canon
・第9回 SIGMA SD1 Merrillの実力
・第8回 Phese One Media Proでセレクト作業を高速化する。
・第7回 Canon Digital Photo Professionalのデジタルレンズオプティマイザ機能を試す。
・第6回 Adobe Photoshop Lightroom 4を試用する
・第5回 PhotoShop CS6 Extendedの新機能
・第4回 SONY NEX-7をテストする
・第3回 フィルムをシミュレーションする「DxO FilmPack3」
・第2回 富士フイルム「X10」

・第1回 ミラーレス一眼「ニコン1 V1」
●新製品インタビュー
・PHASE ONEを次のステージに牽引する
シュナイダーの交換レンズ

・写真表現を極めた高精度ビューカメラ
「COLAVOLEX V2」の開発コンセプトに迫る

●プロカメラマンのためのこだわりグッズ
・第1回:ミニノートPCで最小構成の連結撮影
●PCJ Review
・ストロボコントロールプラグイン「Profoto Air」
・自動画質向上RAW現像ソフトウェア「DxO Optics Pro 6」
・デジタルカメラバック
Aptus II 10R

・直観的に使える現像ソフト
「Capture One 5 Pro」





第14回 DxO ViewPoint

このコーナーでは、コンパクトデジタルカメラからハイエンドカメラ、撮影用品、各種ソフトウェアまで、仕事や作品制作、趣味を問わず、プロカメラマンが使ってみたくなる話題のツールを毎回取り上げていく。

文:津島隆雄
1971年青森県生まれ。学校写真カメラマン、コマーシャルスタジオのアシスタントを経て1999年よりフリー。 物撮りから人物などさまざまな写真業務全般、画像処理全般を手がける。
http://www.gungho.or.tv/



●システム条件
サポートされているOS:
 Microsoft Windows XP(32bit)、VISTA(32/64bit)、7((32/64bit)
 Mac OS 10.6、10.7、10.8
20Mピクセル/2200万画素以上の画像処理をする場合は64bitシステムと4GB以上のメモリを奨励
プロセッサ:
 Intel Pentium4またはAMD相当機種(Pentium Dual Coreまたはそれ以上相当機種奨励)
 Mac Intel
メモリ要件:
 RAM 2GB
 最低400MB以上のディスクの空き容量
プラグイン対応ソフトウェア
 Adobe Photoshop CS3、CS4、CS5、CS6
 Adobe Lightroom3、4


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●被写体のパース補正、歪みを補正するソフトウェア

DxO ViewPointは被写体のパース、歪み、水平線を補正することのみを行うソフトウェアである。簡単なインターフェイスで各種補正を簡単に実行することができる。プラグイン版はAdobe Photoshop、Lightroomに対応。扱える画像フォーマットはTIFF(8/16bit)、JPEG形式となっている。


●パースを補正する

1、用意した画像

撮影:
Canon EOS-5D3 EF17~40mmF4L 
焦点距離17mm・ISO100・1/100・F8.0
(クリックで拡大)


DxO ViewPointで開く。画像はドラック&ドロップでも開くことが可能。今回は倒れて見える建物のパースを補正する。
(作業はRAW画像をAdobeCameraRawでTIFF/16bitに書き出した画像を使用)
(クリックで拡大)


右側の補正項目からキーストーンの垂直方向の平行を強制を選ぶと画面内に2本のラインが現れる。ラインの色は変えることが可能。
(クリックで拡大)


垂直に補正したい建物にそってポイントをドラッグしてラインを合わせる。より正確にしたい場合は等倍表示で合わせることも可能。
また、右下のプレビューに等倍表示される。今回は2つの建物に合わせている。
(クリックで拡大)


右下の適用をクリックすると、自動でパースが補正される。また、自動でクロップされる。
(クリックで拡大)


こちらはクロップ前の状態。この状態から任意のサイズにクロップすることも可能。
(クリックで拡大)


元画像と同じ比率の2:3でクロップ。
(クリックで拡大)

書き出して補正作業終了。

補正の効きが強いと感じた場合は右側の補正項目の『強さ』のスライダーを調節することで調節することが可能。
(クリックで拡大)


補正前。(クリックで拡大)

補正後。(クリックで拡大)


2、用意した画像

Canon EOS-5D3 EF17~40mmF4L 
焦点距離27mm・ISO400・1/400・F8.0

今度はかなり無理のある補正をしてみる。
(クリックで拡大)


RAWから16bitTIFFに変換してDxO ViewPointに読み込ませる。
(クリックで拡大)

右側の補正項目よりキーストーンの長方形を強制を選ぶと補正画面内に4つのラインが現れる。今回は窓を長方形に補正する。
(クリックで拡大)

長方形にしたい箇所(今回は窓)の4頂点にポイントを置いて補正を適用する。
(クリックで拡大)

補正を適用すると選択した4箇所を頂点とする長方形に補正される。
(クリックで拡大)

クロップされる前の状態。かなり無理のある補正だが、きちんと補正されている。
(クリックで拡大)

左が補正前、右が補正後。
(クリックで拡大)

DxO ViewPointでJPEG、品質10(最高)で書き出し。かなり無理のある補正だが、画像の劣化は少ない。

実際はここまで大掛かりな補正になることはほとんどない。この機能は、センターを外して撮影してしまった複写や、写り込みを逃げて変形してしまった物、あおりを使用せず撮影して、パースが着いてしまった商品パッケージなどの補正に使える機能だろう。

その他、傾いた水平線の補正や、ボリューム歪像補正機能で画像周辺部の歪みを補正することができる。
(クリックで拡大)




以上のように、DxO ViewPointはパースの補正をシンプルに分かりやすく、簡単に補正してくれる。

本来であれば、カメラアングルやアオリで、撮影時に補正しなければならないパースであるが、実際の現場では、三脚、脚立が使用できなかったり、レンズ、カメラの制約で、なかなか理想的な撮影をすることが難しい。
DxO ViewPointは、そのような時に役に立つソフトウェアの1つである。


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