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「COLAVOLEX V2」の開発コンセプトに迫る


・第1回:ミニノートPCで最小構成の連結撮影

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・デジタルカメラバック
Aptus II 10R


・直観的に使える現像ソフト
「Capture One 5 Pro」




[新連載] プロカメラマンのためのこだわりグッズ



第1回:ミニノートPCで最小構成の連結撮影




このコーナーでは撮影に役立つ周辺機器を紹介していきます。役立つとはいっても、実験的な機器やあまり知られていない周辺機器を紹介していく予定ですので、筆者自身も本当に役に立つかどうかは保証の限りではありません。「こんなものもある」程度に割り引いて読んでいただきたいと思います。まず今回はデジタルバックで連結撮影するための最小構成のノートPCを紹介します。

文:和田学


■IEEE1394の6ピンを搭載した最小のPCを検討する

電源が用意できない野外で連結撮影を行う場合、MacBook Proを持ち込むのが一般的だと思う。しかし、仕事の撮影でなければ重量のあるノートPCを持ち込むのは億劫なものだし、かといってピントはPCの液晶モニタで等倍で確認したい。こういった中途半端な状況を、工人舎のSK(http://jp.kohjinsha.com/models/sk/index.html)というノートPCで解決してみた。

最小システムの連結撮影を実現するにあたって、同様の趣旨の記事が米国のWebサイトにすでに掲載されている。この風景専門の写真家のサイト「ルミナスランドスケープ」では、工人舎のSC3とPhase One P65+を連結撮影で使用する方法を紹介している。http://www.luminous-landscape.com/reviews/accessories/field-tethering.shtml

この記事を読んだとき、「こんなマシンを選ぶ方法もあるんだ」程度に読み流して特に参考にしようと思わなかった。しかし、実際に自分で、

・液晶モニタはタッチパネルで、回転させてタブレットスタイルとして使えること
・IEEE1394の6ピンを増設するための「ExpressCard」または「PCカード」インターフェイスを搭載していること

という条件で最小のノートパソコンを探したところ、結局筆者も工人舎のノートPCを選択することになった。SKはネットブックと呼ばれるカテゴリーのもので、価格は約5万円~7万円のモデルがある。700グラムしかないので、モニタ面を上にして片手で持って指で操作することも可能だ。ただし難点は、さすがに価格が安いこともあり液晶モニタの視野角はあまり広くはない。10万円以上のMacBookを常時使っている人が見れば、見劣りを感じるはずだ。ちなみに、工人舎は2009年12月にオンキヨーと協業を行うことを発表し、SKは「NX707A4」(http://www.jp.onkyo.com/pc/notebook/nx707/)という名称でオンキヨーブランドになっている。現在は在庫がなく購入できないようだ。




▲7インチ液晶モニタを搭載した工人舎のSK(クリックで拡大)



▲キーボードを液晶モニタの背面に回転させた状態(クリックで拡大)



▲液晶モニタを回転させてWindows XPを指で操作することが可能だ(クリックで拡大)


■Capture Oneも動く

ハードディスクはHANA Micron製の64GBのSSDに交換した。SSDであれば連結撮影中に本体を移動させたり、移動中に現像なんてことも可能になるからだ。OSの再インストールは、元のハードディスクに入っていたリカバリボリュームは一切無視してゼロからパッケージ版のWindows XPを新規インストールした。工人舎やオンキヨーのWebサイトではWindows XP対応のドライバを配布していないので、認識されないLAN系やタッチパネルのドライバは海外の各デバイスメーカーから直接ダウンロードしてカバーした。

ちなみに、SSDの換装直後、ファイルのコピー中に早速本体をテーブルの上から落下させてしまってボディがパカリと開いてしまった。しかし、落下させてもコピーはそのまま続いたし、その後も問題ない。SSD化は2万~3万円ほどのコストとOSの再インストールなど金額とそれなりの技術や手間(分解からハードディスクの換装やリカバリのテクニック)が掛かるが、連結撮影の対衝撃性という意味ではぜひ実現したいところだ。

IEEE1394の増設カードは新宿の大手量販店で購入した。購入前までは相性問題などに悩まされるのではないかと種類を調べたが、「IEEE1394のExpressCardは1種類しかないすよ」と店員。唯一の玄人志向 「1394A2-EC34 」(価格は3,980円)を購入。問題なく動作した。実際に本体にセットアップしてみると、ExpressCardは本体からかなりはみ出すし、ちょっとぐらぐらする。カードを本体に差したまま、カバンの中に入れるのは不可能だ。



▲「玄人志向」ブランドなのでマニュアルは他モデルも兼用した英語のプリントが1枚入っているだけだ(クリックで拡大)



▲不安なカードのはみ出し部分(クリックで拡大)

一番不安なのが、5万円以下のネットブックでCapture Oneが動くかどうかだった。Capture One 5の動作環境は「Intel Pentium 4またはそれ以上のCPU」(SKはIntel Atom)、「2GBのメモリ」(SKは1GB)、「1,280×800ドット」(SKは1,024×600ドット)であり、どの項目も達していない。しかし、実際に起動してみると、一通りの機能はしている。画面が狭いので「ブラウザ」など、いらないウインドウを非表示にすればどうにかやっていけるといった感じだ。

大まかな操作ならばCapture Oneを指で操作することも不可能ではない。なによりもこのサイズなので電車の中だろうと定食屋で注文がくるまでだろうと、いつでもどこでもCapture Oneが使える。これは非常に頼もしいマシンだ。



▲1,024×600ドットで表示されるCapture Oneはこのように窮屈な感じだ(クリックで拡大)



▲もちろんモニタは90°ごと、どの角度にも回転できる(クリックで拡大)



▲Capture Oneを縦位置のモニタで使うのは各ウインドウを表示、非表示にしても使いにくい(クリックで拡大)

■連結撮影も機能する

ハッセルブラッドH1+Phase One P25の電源を投入して、IEEE1394のケーブルで接続すると、「ピコッ」と音がしてCapture Oneにカメラの名称が表示される。

初めて連結撮影する場合は、P25の背面の液晶モニタから「Configuration」→「Storage」→「IEEE1394」に設定すれば準備はOKである。カメラボディのシャッターを切ってから15秒後にはCapture Oneのブラウザの画面に撮った画像が表示される。

このあたりは、もっと高い解像度のデジタルバックならばさらに時間が掛かりそうだ。ちなみに、P25で撮ったRAWの現像時間はだいたい1分30秒分ぐらいだ。

使う前までは「実用的なものではないだろう」と思っていたが、実際に使ってみると「使おうと思うならば一応それなりに使える」と感じた。本体が7インチモニタの面積しかないので、MacBook Proが置けないような小さな撮影テーブルでも撮影物の隣に置けるし、また軽いので左手にPC右手でカメラを持ちながら撮影することもできる。ストラップも付けられるので三脚にぶら下げたり、首からぶら下げて使うこともできる。MacBook Proではできない撮影スタイルが可能なので、この方法も捨てがたい。

ちなみにIEEE1394の増設カードの箱に「バスパワーは出力されません」と明記されている。動作の保障は一切できないが、IEEE1394カードからカメラへは電源は供給はされないので、バッテリーを備えたカメラバックのみ対応できると考えていいだろう。



▲三脚にぶら下げて、天に向けて液晶モニタの向きをセットすると便利(クリックで拡大)




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