・リレーコラム:女子フォトグラファーの眼差し

・プロが愛用するコンパクトデジカメ

・私のレンズ、この1本





本ページは、女性フォトグラファーの皆様によるリレーフォトコラムです。カジュアルなプライベートスナップから作品まで、仕事とも一味違う、リラックスしたパーソナルショットを拝見できればと思います。カメラはiPhoneなどスマホもOKです!



第21回 神ノ川智早

[プロフィール]
1977年鹿児島生まれ、岐阜育ち。高校卒業後渡米。サンフランシスコの大学、City College of SanFranciscoで写真を学ぶ。帰国後、渞忠之氏に師事。2006年独立しフリーランスに。人の生活や生き方を伝える写真に興味を持ち、ポートレイト、ファッション、人を取り巻く風景や物などを撮り続ける。雑誌、書籍、カタログ、Webなどで活動中。

http://www.chihayakaminokawa.com







▲Canon EOS 5D MarkII /f/5.0、1/125秒、ISO400、50mm(クリックで拡大)


▲Canon EOS 5D MarkII /f/3.2、1/80秒、ISO1600、50mm(クリックで拡大)


●母を撮ること

私にとって母親は、「お母さん」であって、それ以外の何者でもなかった、ずっと長いこと。
それが変化してきたのは、私が高校卒業と同時に実家を出て、年に数回顔を合わせる関係になってからだと思う。
離れてみて初めて、母も悩み、喜び、変化して生きている1人の人なんだと気付くことができた。

それと写真を始めた時期が重り、実家に帰る度に母の写真を撮るようになり、ますます母を客観的に見るようになった。
無邪気で、頑固で、純粋な人なのだな、と思う。そして、客観的になればなるほど、母を愛おしくも思うようになった。
離れていっているのに、同時に近づいてもいるような不思議な感覚。

写真を撮るという事は、そういう事なのだと思う。その人を見つめて寄り添い、少し離れたりしながら、また近づいていく。
順番通りにいくと、いつかこの人はいなくなってしまうのだと、それを見届ける日が来るのだと、ふと思う。
それを怖がるでもなく、そこから逃げるでもなく、母を撮りながら母から離れ、母に近づくことを続けていこうと思う。


次回は品田裕美さんです。



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