・リレーコラム:女子フォトグラファーの眼差し

・プロが愛用するコンパクトデジカメ

・私のレンズ、この1本





本ページは、女性フォトグラファーの皆様によるリレーフォトコラムです。カジュアルなプライベートスナップから作品まで、仕事とも一味違う、リラックスしたパーソナルショットを拝見できればと思います。カメラはiPhoneなどスマホもOKです!



第10回 大沼ショージ

[プロフィール]
神奈川県横須賀生まれ。鎌倉考古学隊員を経てフォトグラファーに。出版物には「廃墟の博物學」「SENTOー廿世紀銭湯写真集ー」(共にDANぼ)「民族」(河出書房新社)「もののつづき」「コップとて」(共に凹凸舎)などがある。活版印刷局凹凸舎主宰。2010年に写真事務所「カワウソ」をフォトグラファーの萬田康文と設立。最近では移動写真館を各地で開催
http://www.outotsusha.info 







▲長崎の家族(クリックで拡大)
フイルムで撮影後プリント→iPhoneで撮影



▲沖縄の家族(クリックで拡大)
フイルムで撮影後プリント→iPhoneで撮影



▲岐阜の家族(クリックで拡大)
フイルムで撮影後プリント→iPhoneで撮影


●隙あらば旅!

私のおじいちゃんは毎年お正月に、私の家族を撮影してくれるのが恒例だった。
並んでからシャッターを押すまでが長くて、子供の私にとってこの時間がじれったく思い、いい顔で写っている写真が少ないと思っていたけど、大人になってから見ると、あの頃の忘れていたあのじれったい時間すらいとおしく写し出されていた。家族写真は時が経つほどいい。熟成されていとおしさも増すと思う。

幼少の頃から、チャンスがあれば外へ出掛けたいと常に思っていた私のモットーは、隙あらば旅!
写真は私にとってどこかへ行くためのツールで、旅のスイッチ。私のカメラバッグは寅さんのトランク、てところかな。

大人になってみると、忙しくなりフーテンになりきれなかったな…と思っていたけれども、最近はまたもや隙あらば各地に散らばった友人たちを訪ね、離れている分、つかの間だけれど混ざりたく、家族の景色を覗き、一緒にごはん食べたり、飲んだり。
ひと時の疑似家族をあちこちに持っている私って、寅さん? 恋は始まらないけど愛ある家族。ああ幸せだ。

寅さんの鞄の中身は変わらないけれど、撮る被写体は幸せな家族だ。いとおしい時間に立ち合い、記録する。そして、時が経てからその家族に会いに行くのもまた、楽しみだ。気がつけば完璧におじいちゃんのDNAを受け継いでるな。
どおりで、近頃「おじいちゃん」って呼ばれるわけだ。さらに撮った写真のプリントをiPhoneで撮り、持ち歩いている。

こりゃ完璧におじいちゃんだな、孫の写真持ち歩く。


次回は田村ハーコさんです。


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